旅荘野毛・リョソウノゲの詳細
旅荘野毛(リョソウノゲ)は、横浜・野毛の裏路地に佇む、昭和情緒漂うゲイサウナ・ハッテン場です。
古びた旅館風の佇まいと、昔ながらの小さなサウナとタイル風呂が特徴で、若者から熟年層まで幅広い年齢層が集まります。
イベントやBGMなどの派手さはなく、会話よりも視線やしぐさで通じ合う無言のやりとりが主流。
昭和の香りを残した空間で、都会の喧騒から一線を画す「静寂と余白のハッテン場」です。
住所 | 神奈川県横浜市中区野毛町4 |
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アクセス | JR桜木町駅 京急日ノ出町駅 |
営業時間 | 下記参照 |
定休日 | 月、火曜、年末年始 |
料金 | 2300円 個室5500円〜 |
公式サイト | http://stocky.sub.jp/nogesoh/pc.html |
電話番号 | 045-242-1855 |
営業時間
曜日・条件 | 営業時間 | チェックイン締切 | 備考 |
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水・木曜 | 18:30 ~ 翌朝09:30 | 深夜00:00まで | 宿泊可 |
金・土・日曜(※月曜が休日の場合) | 18:30 ~ 翌朝09:30 | 深夜01:00まで | 宿泊可 |
祝日前夜(例:火曜祝日の前日) | 18:30 ~ 翌朝09:30 | 深夜01:00まで | 宿泊可 |
日曜(※翌月曜が平日の場合) | 16:00 ~ 22:00 | 22:00まで(完全退店22:30) | シャワー営業のみ、宿泊不可 |
祝日(※週末以外) | 16:00 ~ 22:00 | 22:00まで(完全退店22:30) | シャワー営業のみ、宿泊不可 |
休日 | 月曜・火曜・年末年始 | ― | 営業なし |
【注意事項】
- 「祝日が金土日と重なる場合」は週末営業(宿泊対応)になります。
- 振替休日などのイレギュラー営業は、事前に公式サイト等で告知されます。
- チェックアウト時間はいずれも翌朝9:30または当日22:30です。
旅荘野毛・リョソウノゲの体験レポート
入り口に漂う、昭和の残り香
桜木町駅から少し離れた「野毛」。
酒場と劇場、昭和の名残が色濃く残るこのエリアの裏通りに、「旅荘野毛」はひっそりと佇んでいた。
一見するとただの古びた旅館。
だが、ドアの奥に続く薄暗い廊下と、独特の湿った熱気が、この場所がただの旅館でないことを直感させる。
看板も控えめ。
だが、わかる人にはわかるその佇まい。
ドアを開けた瞬間に、外の喧騒はすっと遠ざかり、代わりに古びた匂いと、ほんのりとした湯気の気配が身体を包む。
受付という儀式と、沈黙の始まり
「いらっしゃい」
受付には初老の男性スタッフが座っている。
口数は少ないが、目元にどこか優しさがある。
身分証の提示や年齢確認などはない。
この時点で、もう俗世のルールはゆるやかに剥がれていく。
喫煙所の位置やサウナの利用時間だけ最低限聞いて、あとは各自の時間を過ごすだけ。
これが、旅荘野毛のルールだ。
部屋と設備の古さと、温もり
旅荘野毛のミックスルーム。
冷暖房はあるが、効きはゆるやか。
決して新しくはないが、不思議と不快ではない。
むしろ、この古さが、この場所の魅力でもある。
昭和の男たちが通っていた空気が、今もどこかに漂っているようで、その時間軸に自分もそっと入り込めるような錯覚に陥る。
サウナと浴場
サウナは小ぶりだが、しっかりと熱が入り、湿度も保たれている。
数人が座ればいっぱいの空間に、男たちが無言で並ぶ。
話す者はいない。
だが、汗が流れる音、呼吸のリズム、視線の交差。
すべてが言葉の代わりになる。
浴場は広くはないが、昔ながらのタイル張りで清潔に保たれている。
湯船はひとつ、ぬるめ。
ここで身体を温める者、肩まで浸かってうつむく者、腰かけて誰かを待つ者。
役割もポジションも決まっていないが、自然と秩序が生まれている。
客層
旅荘野毛の最大の魅力は、その客層の幅広さだ。
20代の若者から、60代・70代の熟年層までが、同じサウナで同じ湯に浸かっている。
しかも、それぞれが自然体であり、互いを排除しない空気が流れている。
若い子は少し緊張気味に行動し、年配は黙ってそれを受け入れる。
中年層はその中間で、時につなぎのような役割を果たす。
見た目のタイプもさまざまで、ガチムチ・スジ筋・ぽっちゃり・毛深い人・ハゲ・ヒゲ、すべてがキャラとして機能している。
夜の帳と、密やかな時間
夜が深まるにつれて、旅荘野毛は本来の色を濃くしていく。
照明は最小限、廊下の足音も少なくなり、風呂場の声やシャワーの音だけが響く。
外は静まり返り、野毛の街のネオンだけが淡く光っている。
その中で、誰ともなく訪れ、誰ともなく帰っていく男たちの姿がある。
名前を交わすことはほとんどない。
だが、互いの身体と時間を少しだけ共有する。
その重みが、言葉以上に心に残る。
初心者でも入れるか?
旅荘野毛は初心者にとってとっつきにくいと思われがちだが、実際にはルールもマナーも明文化されておらず、逆に何をしても良いわけではないという空気が強い。
大声で話す、無遠慮に触る、しつこくつきまとう……そういった行為は誰かが注意する前に、場が拒否する。
逆に言えば、「空気を読む力」があれば、年齢や見た目に関係なく受け入れられる場所でもある。
裸で、沈黙で、互いを測る。
それが旅荘野毛という空間の作法だ。
定期イベントと顔なじみの文化
旅荘野毛には定期的に「○○デー」といったイベントはないが、曜日や時間帯によって顔なじみが集まる傾向がある。
たとえば土曜の夜は熟年層が多く、平日昼間はリタイア組や夜勤明けの常連が集まる。
互いに名前は知らなくても、「あの人、いつものあの時間にいる人だよね」という記憶が、静かな信頼感を生んでいる。
それもまた、都市に生きるゲイたちが築いた、ひとつの居場所の証だ。
総評
旅荘野毛は、派手さもなく、設備も古い。
だが、そこにあるのは余白だ。
男たちが自由に居場所を見つけ、沈黙で交わる時間。
その静けさこそが、この場所を唯一無二のものにしている。
若者も熟年も、裸でありのままでいられる。
それが、旅荘野毛の魅力だ。